グローバルギーク・高須正和さんからギブ&ギブな働き方を学んだ

本日はグローバルギーク、高須正和さんとランチしました!
海外の生臭い事情をたくさん伺えて楽しかったし、高須さんの規格外な働き方を改めて知って視野が広がったので備忘録のためメモ。

高須正和さんとは

超ハイテンションで未来に向けて爆速で動きまくっている、好奇心旺盛で最高に愉快なおじさん(と言っていいのか・・・?)です。所属はチームラボ。twitter→@tks

私が学生の頃にガジェット系イベント「Make Tokyo Meeting」で出会ってから友達付き合いは気付けば10年近くになり、その間ニコニコ学会βの運営でご一緒したり、作品の被験者になってもらったり、高須さん主催のイベントに参加したり、自分が右足を骨折した時に景気づけに飲んだりwと交友が続いています。

数年前までは「日本中のあらゆるテック系イベントにいる人(マジでどのイベントにもいる驚異的なフットワーク)」という認識だったのですが、
海外支社に拠点を移してからはさらに規模を拡大し、アジア圏を中心としたMakerコミュニティを飛び回るようになり
現在は「世界中のテックコミュニティのハブになるグローバルギーク」へとさらに進化していました。ピカチュウがライチュウに順当に進化した感じです(黄色いし)。アジアのシリコンバレー・深センに日本人を招致するツアーを開催したり、世界中のMaker: Faireの実行委員を兼任したり、世界中のハッカーコミュニティで精力的に活動を続けられています。

近年は著述業でもメキメキと力を発揮し、「メイカーズのエコシステム」など書籍執筆や寄稿も多数。

by カエレバ

 

 

Yahoo! JAPANのコワーキングスペースLodgeで会合


当日は何の因果か、私の古巣Yahoo! JAPANのコワーキングスペース「Lodge」にて高須さんと集合しました。

Lodgeは無料で使えるヤフーのシェアオフィス。めちゃくちゃ便利なので退職してからもたまーにお邪魔してます。

いつのまにかできていたマスコットキャラクター「けんさくとえんじん」…

ランチ先はこちら。本格的なカレーだけど日本人好みの上品な味で美味しかったです。

エリックサウス 東京ガーデンテラス店

面白そうなもの、未来を感じるものへの圧倒的熱量と献身

 

高須さんと会うたびに「マジで狂ってるな」と思うのが、面白いと思ったものへの圧倒的なコミットメントです。本当に手間と労力を惜しまないし、得られる報酬に関わらず全力で取り組む。

夏に高須さんとtomadさんが共同開催したギークのためのクラブパーティー「Akiparty」も凄まじい盛り上がりでしたが、イベント運営にあたり高須さんは完全ボランタリーで動いていたとのこと。狂ってやがる…。

私は独立してからは特に、「この稼働からこれだけの報酬が得られて…」「ということはこれぐらいの工数で仕事をさばいて…」と工数換算して用心深く立ち回るのが常となっていますが
そういうものをぶっ飛ばした全力のコミットメントぶりはマジで清々しいです。

正直高須さんが持っている人脈やスキル、ノウハウ、知識というものは換金作業をするといくらでもお金がとれるぐらい希少なもので、

深セン見学ツアーも全然お金取れそうだし
世界中のハッカーコミュニティや技術者の紹介もすげえ金になりそうだし
最新のアジア諸国のテックコミュニティ事情もnoteとかで有料公開したりしたらいいのに…と銭ゲバ気味の自分は思ってしまうのですが
そこはあえてオープンにして、裾屋を広げるほうが世界のためになるというこだわりがあるそう。公益精神スゲェ…!!

高須さんが言うには、お金をとって既にエスタブリッシュされた企業の広報とキッチリしたパッケージをやるよりも、まだ社員10名ぐらいのハードウェアベンチャーの社長が直に出てきてプレゼンしたりするような生っぽさ、粗さのようなものが好きなのだそう。

で、その当時はまだ小さなハードウェアベンチャーだった会社があれよあれよという間に巨大企業に成長して、超デカい会場でプレゼンする際にいつの間にかツアーの写真が使われていて凄まじい広報効果があったり…と思わぬ利が得られることも多いらしい。

たぶん高須さんは何かがお金になることが世間的にわかって、リスクをとらずに利益を享受するつまらん輩が群がる前の、なんだかカオスだし危ないけどめっちゃオモロイものが心底好きなんだろうなと思います。

私もまだ本当に無名の学生の頃に高須さんと仲良くなったのですが、確かに多少作品が知られるようになる前から恩義のある人はやはりその後も懇意にするので、まだ「芽」の頃から面白いものの面白さを発見してガンガン接近していくスタンスの人は強いよな…。

ボランタリーで動くことの意味

前述の通り、私はフリーランスになってから何をするにしても最初にゼニが頭についてまわる思考回路になってしまったのですが、
ボランタリーで稼働して、お金では買えない無形の対価を得たりコミュニティを育て広げていく高須さんの動き方を今日のランチで改めて知って視野が広がりました。

よく考えてみると自分のケースを思い出しても、
私利私欲ではなく他者やコミュニティのために動いた場合は予想以上に協力者や協賛が集まったりすることが多く、、、(以前ボランタリーでクリエーターの情報交換会をやったときも反響が大きかったし)

フリーだとどうしても利益重視になってしまう側面もありますが、営利活動と非営利活動のバランスが大事なんだなと思いました。とはいえボランティアをしすぎると死ぬのがフリーの難しいところですが…w

視野を広く持ち、時にはリスクや損を取りながら動いていくことが案外長く活動を続けるコツかもな、と考えた次第です。

高須さん、ありがとうございました!またしばらく海外にいる期間が多いそうですがお達者で!!

ABOUT ME
etsuko-ichihara
メディアアーティスト。日本的な文化・習慣・信仰を独自の観点で読み解き、テクノロジーを用いて新しい切り口を示す作品を制作する。アートの文脈を知らない人も広く楽しめる作品性から、国内の新聞・テレビ・Web媒体、海外雑誌等、多様なメディアに取り上げられている。第20回文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門優秀賞を受賞、総務省異能vation(独創的な人特別枠)に採択。